開業のご挨拶
開業の背景
みなさん、こんにちは。このブログを読まれているのは、ホームページを見てくださったからだと思います。ありがとうございます。
私がカウンセリングルームを開業したのは、それまでやってきたことの流れに沿っていたら、開業に行きついたという感じです。
ホームページの経歴に書いたように、私は、大学の教育学部特殊教育学科(今は特別支援教育)で学んだ後、その20年後に2つの大学院で臨床心理学を1つの大学院で障害児教育を学びました。
教育学部特殊教育学科を選んだのは、偏差値からです。とにかく大学に入りたい、家から出たいというが一番でした。
研究者になって、難病患者が治癒する薬を作りたいという夢は、幼少の頃から高校までありましたが、正直にいって能力が及びませんでした
大学卒業後は、教師になりましたが、生活を賄える職業が他になかったことが理由です。
大学時代から、心理学には、非常に興味はありましたが、心理学で生活を賄うことは出来ませんでした。
大学は、障害専門の学科に入ったので、障害に関する専門知識を学びました。
結婚した相手が実は、、、。そして自身が鬱へ
結婚した相手は、発達障碍者でした。
発達障碍という言葉すらない時代です。相手に話しかけても、言葉が霧の中に消えていく感じ、山のてっぺんから向うの山に向かって大声で叫び、自分の声のこだまだけが返ってくる感じ、自分が相手に言った言葉が相手の身体を通りぬけて遠くに行く感じがしました。
非常に辛い毎日でした。だんだん自分がおかしいからこうなると思うようになりました。
そして鬱になりました。
専門家になって初めて、相手が発達障碍者であることが分りました。
しかし当時は、分かりませんでした。病院に行き、薬を貰って飲んでも、治らず、繰り返し、繰り返し鬱になりました。
行き場も居場所もなく、ついにカウンセリングへ
そんな時、市の広報誌でカウンセリングというものがあることを知り、迷いに迷った1年後、藁をもすがる気持ちでカウンセリングの戸を叩きました。
その頃、カウンセリングという存在は、わけがわからないものでした。
もうどこにも行き場がなかったことが、カウンセリングに行った理由でした。
カウンセリングを担当してくれた先生は、いい人でした。それで自分もカウンセラーになってみたいなと思いました。
それがカウンセラーになった原点です。
自分自身もカウンセラーという道を
臨床心理学の大学院を修了し、資格を取って、スクールカウンセラーと児童相談所の判定員の仕事を始めました。
学校では、友だちと上手くいかない子や学校に行けない子や保護者の面接をしていました。
児童相談所では、障害を持った子どもたちの検査をしていました。
スクールカウンセラーの仕事をすると、学校を嫌がる子ども達は対人関係に困っていることが多いことに気付きました。
児童相談所では、障害とは何かを学びました。
そしてやっと自分の相手が発達障害者であることに気付きました。
鬱からの回復
大学院に3ついっていますが、勉強する時間が安心できる時間だったからです。
子どもの頃は、勉強していれば、親からうるさく言われませんでした。
勉強する時間は、安全な時間でした。
相手が発達障害者であることが分かっても、鬱は治りません。
家にいると鬱になりますが、大学院に入ると鬱が治りました。
勉強する時間が安全な時間だったからだと思います。
それで、鬱になる度に大学院に行ったのだと思います。
自分が鬱になったからこそひらけた未来
鬱になった結果となりますが、3つの大学院で臨床心理学、障害教育、家族と子どもについての深い専門教育を身に付けることが出来ました。
また精神科の病院に10年以上働いたことで、精神的な病気になった人の心理的な治療や薬の知識を身に付けることが出来ました。
精神的な病気になることは、世間とは逆の意味を持っています。
人間は、頭で考えて行動しているという思い込みがありますが、実は、気持ちが行動の源です。
身体や精神が病気になるのは、休息しろという意味であり、それまでの自分の在り方を考えろというメッセージです。
大切なことは「気づくこと」
精神的、身体的病気に限らず、社会で生きづらい人は大勢います。
その根底には、子ども時代の家族間の人間関係が関係しています。
症状はその人の根底か生じています。
それに気が付くことで、私たちに変化が起こり、未来が変わります。
専門的な勉強や経験を積んでいくうちに、自分がカウンセリングルームやっていけるのではないかと感じるようになりました。
今までの一つ一つの経験は、今の自分になるために積み重ねだったように思います。
こういう流れで、今回、カウンセリングルームを開業することにしました。
最後に
色々な問題の根底には家族間の問題があります。
その根底を話し合い、今の自分の在り方に気が付くことで、自分がなりたい未来になることを目的にしたいと思っています。
また発達障害に関しては、専門的知識だけでなく、自分は当事者であるので、より深い理解が出来るのではないかと思います。